電気を音に変えるのだ!!

鍵盤のこと、特にオルガンについてあれこれと。

意思疎通ツールとしての譜面

スギだかヒノキだかわかりませんが、今年は花粉症がひどいです。目が痒すぎて、連日連夜、中途覚醒してます。

さて、譜面について思うことを徒然に。

ありがたいことに、バンドで合奏する機会を度々与えて頂いてます。とても楽しい。音楽のジャンルが何であれ、誰かのうみだすリズムや音に、自分が能動的に発した何かを乗っけて混ぜるという場が存在することがすでに貴重。音やリズムの塊に秩序がうまれ、瞬間瞬間で別のものに変容していく様は、儚すぎて夢に出ます。
まぁ、実際のところ、ギャーー!間違った!、ソロが終われない!、あたし今どこにいる!?とか、こんなはずではなかった!系のことばかりです。いうほど高頻度に、神々しい瞬間を体験してるわけではないです。ごく稀に、あっ!なんかキタ!と思う瞬間があったりなかったり。まぁあんまりないです。

はて。

皆で心を合わせる際に肝要なもののひとつ、といえば、譜面でありましょう。現在、次回ライブに向けていろんな曲の譜面を鋭意準備中です。
自分は、一度全部を譜面にして全体像を眺めないと曲を覚えられない人間です。バンドのメンバーと譜面を共有する必要がそもそもあるのか分からないのですが、ひとまずどんな曲でも譜面にしようと試みます。

音だけで皆とピピっと意思疎通ができれば、こんなにかっこいいことはないわけです。しかし、いかんせん自分は、音を聴きとることと臨機応変に対応することに相当の困難があります。ゆえに譜面は意思疎通ツールのひとつとなってるのです。

意思疎通ツールならば、譜面は見やすい方がいいです、当然。しかし、残念ながらわたしの譜面は、わたしが間違えたり忘れたりしないようにするためのメモ書きレベルなので、他の人は使いにくいんじゃないかなと思います。先日とある人から、「譜面の視認性がね、ちょっと…」、要は、読みにくいことを優しく真綿で首を絞められるが如く指摘されました。ごめんなさい。

そこで、浄書アプリであるところのNOTIONをiPadに導入し、アッポーペーンで譜面をカキカキしてみることしました。ほうほう、たしかにいい感じに仕上がります。

ただ、基本的にいつもテンパっているわたしは、一行に4とか8とかキリのいい小節数が並んでないとどこ弾いてるかわからなくなりがちです。小節の中の音符の数によって一行に表示される小節数が変わるのは、なんか結局使いにくい。だから結局、手でくちゃくちゃーと書いてしまうことが多くなります。音符の多い小節などはもう誰も読めなくなるわけですね。まぁそこは記憶と練習とチームワークが補完するか。

皆さんどうされてるんでしょうね。

イヤホンだけの問題ではなく

すっかり初夏の陽気ですねぇ。

ところで、新しいBluetoothのイヤホンを買いましたところ非常に快適です。クビにぐるぐる巻いたり、ビーンとつっぱらかってポイーンとイヤホンが飛んでったりしないのが素敵です。
今流行りの耳の中に入れるだけのちっこいやつは絶対落としてなくすから、左右のイヤホンが連結されてるものにしましたよ。

ちなみにaudio technicaさんのATH-CKR35BTてやつなんですが、音質がフラットで、高いのも低いのも各楽器の音が細かく聴こえます。ベースの音も結構クリアに聴こえるので、あ!このフレーズかっこいい!!ってなった時のもどかしさが減るような。
はぁ便利。

閑話休題

好きなことと得意なことはやはり違うとよく申します。はて自分はどんな風にして好きなことと得意なことの折り合いをつけて生きてるんでしょうね、と思うわけですね。
オルガンをはじめとして楽器を弾くこと、に関しては、確実に好きなんですけども、別に得意なわけではない。謙遜でもなんでもなく、得意ではない。好きだけど得意ではない。
大事なことなんで3回言いましたけれど。

他の人が1の力で達成できることを3とか5とか、あるいは10くらいの時間と労力をかけて達成できたり、ものによってはできなかったりする。具体的には、前述の耳コピ、わたしはとても苦手だし、時間がかかる。結局正解にたどり着けないことも多い。しかし、そういった無理難題に思えるものも、オルガンの神などにかかると一瞬で氷解しますからね。だはー。

神のレッスンの度に、精進せねばね、と思うのです。まぁ、イヤホン変えたとて、あまり変わんないですよ。聴こえる時は聴こえるし、聴こえない時は聴こえない。
ですけども、凡百の徒のせめてもの抗いとして、進歩するテクノロジーにすがってみてもいいかななんて。

小さき鍵盤

わたしは小さき鍵盤を見かけると、集めずにはおれない。使うかどうかは別として。

下記が、わたしの所有する人力駆動のものたち。

ヤマハのピアニカひとつ
(いわゆる音楽の授業で使うあれ)
鈴木楽器製作所の鍵盤ハーモニカふたつ
ハモンド、と銘打ってる、ピックアップありのものとなしのものひとつずつ、メロディオンとは別のカテゴリなのかな、わかんないや)
アンデス
(鈴木楽器製作所なのかな、鍵盤リコーダーっていうカテゴリ)


(電力駆動のreface映ってしまってるけど。あとで差しかえ予定。)

はっきり申しますがカワイイ!
どの子もかなりカワイイ!!
音色も吹き心地も全然違う。だが、総じて、頑張って吹いちゃうとピッチが下がってしまうあたり、もう愛らしい。アンデスとかプピー!て暴走しますし。

ピアニカのチープな音色は郷愁をギュンギュン誘うわけですね。鈴木ハモンドのピックアップありの子などはもはや鍵盤ハーモニカなのかよくわからない使い勝手だし、アンデスは安定のピタゴラスイッチ具合だし。
さらに恐ろしいことに、小さき鍵盤はまだまだ世の中にたくさん眠ってるわけです。はぁカワイイ。

オルガンの右足、音色で表現する部分を、こやつら人力駆動鍵盤たちは息でやるわけですな!
このあたり、ツールが変わっても目指すところは同じなんだなと思います。まぁ、大概、わたしは頭でっかちにすぎるわけですが。いつかトゥーツ・シールマンス氏のようなニュアンスをこめて吹けるようになりたいわぁと願う。

時期柄かしら、Amazon先生がピアニカやらメロディオンやらをチラチラすすめてくれるもんで、サブリミナル効果しかり、早く家に帰って小さき鍵盤を愛でたいと思うに至り。

可搬性のあるオルガン考

近頃、というかここ数年、ライブでオルガンを弾かせてもらえることが増えてきました。とても有り難い。わたしにとってオルガンを弾くことそのものは大変な悦びではあります。さらに、そこに誰かの紡ぐ音やリズムに包まれる感覚というのが加わると、もはやそれはこの世の天国かと。そんな天国にいながらも欲深いわたしは、可能な限り気持ちよく混じりたいと思いまして。

前置きが長くなりましたが、要はライブでステキにオルガンを弾くにはどうしたらよいか、さらに言っちゃうと、新しいオルガン欲しいよね、という話です。流石にB-3を持って歩くわけにはいきませんので、可搬性のあるオルガン(およびスピーカー)が別途必要となるわけです。

長らく私めは、SK1というスズキ楽器さんの一段のキーボードを使用しておりました。何せ軽くて(7 kg)、ドローバーもレスリーシミュレータもついてるし、なんとなればピアノとかエレピとかの音も出そうと思えば出せる、というステキデバイスであります。足鍵盤も外付けのレスリー(8ピンだけど)も繋げられる、という拡張性も素晴らしい。

(この写真の上に積んでるほう。この時はオルガンというより、いろんな音色使いました。)

だがしかし。

欲をかいたわたしはどうしても二段のオルガンをライブに持ち込みたい欲が抑えられず、虎視眈眈と二段鍵盤の動向をウオッチしておるわけです。オルガンの神様の演奏する様がステキすぎるのも遠因です。

最近、スズキ楽器さんからSKXという新しいオルガンが発売されました。SKシリーズの二段鍵盤であるところのSK2がフルモデルチェンジされた的な?なにやらドローバーが2セット(足鍵盤いれたら3セット)になり、エクストラボイスを重ねられるとな。ほうほう。

この間、触って来ましたSKXに。前述のSK2、NORD C2D(これまた最高にカッコいい二段オルガン)が並べて置いてありました。
なるほど、SKXはドローバー2つだし、エクストラボイスが二系統だし、なんか11ピンになってるし、素晴らしい。さらに、鍵盤のタッチがSK1とか2に比しフワッとしてました。SK1はビヨンビヨンとした、わりと硬い元気の良い感触で、弾いててどんどん指も気持ちも弾んでくる気がする(私見ですが)。が、わたしはこのSKXの鍵盤のタッチが気に入りました。フワッとして、優しく弾ける気がする(気がするだけだけど。結局、鍵盤をバンバン叩いちゃうんだろうけど。弾き方の問題じゃないか、結局)。
音色はどうだろう、あんまり変わってない気がする。どうかな。あんまり大きな音で試奏してないから。
操作性は、ドローバーが増えた都合かしら、パネルが左手にグイッと移動したので若干戸惑いますが、これはこれで良いです。この間ライブで音色切り替えようとした時、意図せずsplitスイッチ触っちゃって変な汗出たし。そういう誤操作は減りそうな感じ。わたしのような粗忽者には嬉しい仕様となっております。
重量はこれで17kgくらいですんで、可搬性はまあオーケーでしょう。
これで27万円くらい。ふむふむ。

はてさて、せっかく来たからにはC2Dも触ってみようと、売り場のお兄さんにお願いしてスピーカーに繋いでもらいましたところ…
あ…なんかすごくいい…と思ってしまった…
タッチ、ドローバー、音色がまるっとしっくりくる感じでした。C2Dはオルガンの神様が常用している機器です。いつも眺めるばかりで、実機をしっかり触るのは実は初めてなのでした。この楽器は2012年発売なので、もう6年くらいになります。が、未だ売り場に燦然と赤く眩い輝きを放って鎮座している理由がわかったように思いました。
重量16kg、お値段37万くらい。ほほほほほー。かっこいい。

んんー、悩むなぁ。さしあたって、全く困ってないから買わなきゃいけない道理はないのですけども。オルガンのこと考えてると、ご飯三杯いけますね、軽く。

まぁ先立つ物はないわけなので、まずはお金貯めなきゃ、なのですが。バイト頑張ります。えいえいおー。

シンセ事始め

最近、故あってシンセサイザーを操っております。しかもボコーダー付き。

 

テクニトーンやエレクトーンを20年くらい弾いていますとね、ピッチベンドは右足でクニャッとかけるものと相場が決まっているわけです。ところが、あたしのシンセサイザーときたら、左手側にホイールがついてるときたもんだ。左手とは鍵盤をおさえるためのものではないというのは些かカルチャーショックでした。

 

このシンセサイザーを用いて、懐かしのアニメの曲やモーダルなジャズの楽曲を4つ打ちにのせたらいかがなもんかと、実験的な試みをしております。

シンセもたーのしいよぉー。

 

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エレクトーンのこと

10年くらい前のある日、色々とうまくいかなくてなんかやるせない気持ちになった時、そうだ楽器を弾いてみようと思い立ちまして。その足で、当時住んでた横浜のヤマハに行って、エレクトーンの体験レッスンなどしてみたわけです。

 

幼少のみぎり、今はなきテクニトーンを嗜んでおったわたしにとって、「何の楽器やってるの?」と聞かれた時、「テクニトーン!!」「何それ!」「あ、あのエレクトーンみたいな二段鍵盤と足鍵盤ついてるやつだよ…」「ああ!エレクトーンね!!」っていうくだりがデフォルトだったわけですね。ゆえに、エレクトーンとは、テクニトーンが束になってもかなわない(ごめんテクニクス)、業界的にはスーパーメジャーな存在でありました。当時のわたしは、長いものに巻かれるもんか!と無意味に息巻いていた一方で、エレクトーンのステキ機能、充実した楽譜、豊富なお教室などにはやはり抗い難い憧れを抱いていたのも事実であります。

 

かくして、わたしは長きにわたり、暗いアナグラの隙間から光り輝く世界を覗くがごとく、忸怩たる思いを秘めつつも羨望の眼差しでエレクトーンを眺めておりました。ゆえにヤマハのお教室でエレクトーンを弾くなどというのはちょっと色々わだかまりがあるようなないような。われながらめんどくさい自意識が。ごめんテクニクスヤマハとてもかっこいい。

 

しかしながら、当時のわたしは、二進も三進もいかない日常にどうにかこうにか折り合いをつけねば前に進めない状況にあり、そんなちっさい自意識などはもはや些末なものでありました。そして気づけば、エレクトーンお教室ご入会、そしてエレクトーンご購入に歩を進めておりました。ちょうど手元には、使う予定で頑張って貯めたけどその予定が掻き消えたお金があったのでスパーンと払ったったわい、エレクトーン代。

 

その時、世の中に流通しているいわゆる“電子オルガン”について調べてたおりに、“ハモンドオルガン”というものがあることを知りました。ふーん、でかいし重いし古いんだねー、と、当時は思ったのですが、それが今になってこんなにどっぷりはまるとは。

 

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