電気を音に変えるのだ!!

鍵盤のこと、特にオルガンについてあれこれと。

可搬性のあるオルガン考

近頃、というかここ数年、ライブでオルガンを弾かせてもらえることが増えてきました。とても有り難い。わたしにとってオルガンを弾くことそのものは大変な悦びではあります。さらに、そこに誰かの紡ぐ音やリズムに包まれる感覚というのが加わると、もはやそれはこの世の天国かと。そんな天国にいながらも欲深いわたしは、可能な限り気持ちよく混じりたいと思いまして。

前置きが長くなりましたが、要はライブでステキにオルガンを弾くにはどうしたらよいか、さらに言っちゃうと、新しいオルガン欲しいよね、という話です。流石にB-3を持って歩くわけにはいきませんので、可搬性のあるオルガン(およびスピーカー)が別途必要となるわけです。

長らく私めは、SK1というスズキ楽器さんの一段のキーボードを使用しておりました。何せ軽くて(7 kg)、ドローバーもレスリーシミュレータもついてるし、なんとなればピアノとかエレピとかの音も出そうと思えば出せる、というステキデバイスであります。足鍵盤も外付けのレスリー(8ピンだけど)も繋げられる、という拡張性も素晴らしい。

(この写真の上に積んでるほう。この時はオルガンというより、いろんな音色使いました。)

だがしかし。

欲をかいたわたしはどうしても二段のオルガンをライブに持ち込みたい欲が抑えられず、虎視眈眈と二段鍵盤の動向をウオッチしておるわけです。オルガンの神様の演奏する様がステキすぎるのも遠因です。

最近、スズキ楽器さんからSKXという新しいオルガンが発売されました。SKシリーズの二段鍵盤であるところのSK2がフルモデルチェンジされた的な?なにやらドローバーが2セット(足鍵盤いれたら3セット)になり、エクストラボイスを重ねられるとな。ほうほう。

この間、触って来ましたSKXに。前述のSK2、NORD C2D(これまた最高にカッコいい二段オルガン)が並べて置いてありました。
なるほど、SKXはドローバー2つだし、エクストラボイスが二系統だし、なんか11ピンになってるし、素晴らしい。さらに、鍵盤のタッチがSK1とか2に比しフワッとしてました。SK1はビヨンビヨンとした、わりと硬い元気の良い感触で、弾いててどんどん指も気持ちも弾んでくる気がする(私見ですが)。が、わたしはこのSKXの鍵盤のタッチが気に入りました。フワッとして、優しく弾ける気がする(気がするだけだけど。結局、鍵盤をバンバン叩いちゃうんだろうけど。弾き方の問題じゃないか、結局)。
音色はどうだろう、あんまり変わってない気がする。どうかな。あんまり大きな音で試奏してないから。
操作性は、ドローバーが増えた都合かしら、パネルが左手にグイッと移動したので若干戸惑いますが、これはこれで良いです。この間ライブで音色切り替えようとした時、意図せずsplitスイッチ触っちゃって変な汗出たし。そういう誤操作は減りそうな感じ。わたしのような粗忽者には嬉しい仕様となっております。
重量はこれで17kgくらいですんで、可搬性はまあオーケーでしょう。
これで27万円くらい。ふむふむ。

はてさて、せっかく来たからにはC2Dも触ってみようと、売り場のお兄さんにお願いしてスピーカーに繋いでもらいましたところ…
あ…なんかすごくいい…と思ってしまった…
タッチ、ドローバー、音色がまるっとしっくりくる感じでした。C2Dはオルガンの神様が常用している機器です。いつも眺めるばかりで、実機をしっかり触るのは実は初めてなのでした。この楽器は2012年発売なので、もう6年くらいになります。が、未だ売り場に燦然と赤く眩い輝きを放って鎮座している理由がわかったように思いました。
重量16kg、お値段37万くらい。ほほほほほー。かっこいい。

んんー、悩むなぁ。さしあたって、全く困ってないから買わなきゃいけない道理はないのですけども。オルガンのこと考えてると、ご飯三杯いけますね、軽く。

まぁ先立つ物はないわけなので、まずはお金貯めなきゃ、なのですが。バイト頑張ります。えいえいおー。